内容の概要
AutoCADで3Dモデルを作成するには、2D作図とは異なる設定や機能が必要です。第6回目は、ポリラインや円の作図平面を決定する、UCS(ユーザ座標系)について紹介します。
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詳細
UCS(ユーザ座標系)とは
AutoCADでは作図平面(XY平面)をUCS(ユーザ座標系)でコントロールします。まずは、3Dモデルの作成のおさらいをしてみます。3Dモデルの作成手順は、主に以下の3つです。
(1) 平面の選択(輪郭を作図する平面を選択)
(2) 輪郭の作図(平面に輪郭を作図)
(3) 立体化(輪郭を利用して立体化)
最初に輪郭を作図する平面の選択を行うため、XY平面を設定します。たとえば、ピンクの面に作図したい場合は、XY平面を以下のように設定します。このXY平面の設定にUCSを使用します。
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UCSの設定
UCSの設定は、[ホーム]タブの[UCS]パネルから行います。
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原点とX軸方向・Y軸方向を指定する「3点」(A)、線分などからXY平面を設定する「オブジェクト」(B)、最初に設定されているWCS(ワールド座標)に戻す「ワールド」(C)、などがあります。
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UCSのための平面
よく使用するUCSについては、XY平面用のオブジェクトを作成し、UCSの「オブジェクト」を利用してUCSを設定すると効率的です。
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XY平面用のオブジェクトはポリラインで作成することも可能ですが、クリックして選択する場所によっては、XY軸の方向が回転します。
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オブジェクトをブロックにすることにより、UCSの「オブジェクト」を利用した時のXY軸を固定させることが可能です。
また、ダイナミックブロックで縦横の長さを変更できるようにすると、どの平面でも対応できるので、より効率的になります。
まとめ
3Dモデル作成は、平面の選択、輪郭の作図、立体化を繰り返し行うことになります。XY平面用のオブジェクトをあらかじめ作成し、UCSの「オブジェクト」を利用して、平面の選択を効率的に行ってください。
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