カスタマイズの基本 2:リボン(後編)

February 5, 2020 AUG-JP (ユーザー会)

リボンのカスタマイズについて

AutoCADだけでなくAutoCAD LTでもできるカスタマイズとして、前編ではリボンの階層構成やリボンタブ、リボンパネルの追加方法についてご説明しました。後編では、リボンパネルへのコマンドの追加やドロップダウン、サブパネル、折りたたみパネル等のもう少し詳しいカスタマイズを説明したいと思います。

 

新規パネルの作成

今回の主題であるリボンパネルへのボタン等のコントロールの追加方法をご説明します。構成を既存のパネルと比べながら確認できるように新規パネルを作成しましょう。

パネルの追加やコントロールの追加はカスタマイズエディタから行いますので、先ずはコマンドラインから "cui" と入力し、カスタマイズエディタを表示します。

 

次にカスタマイズエディタ左側のすべてのファイル内のカスタマイズでリボンの左側の+マークをクリックし、展開してパネルを表示させます。

 

 

 

 

パネルが表示された事を確認できたら、右クリックして[パネルを新規作成]をクリックします。

名称を求められますので、適当な名前を入力します。ここでは「ユーザー1」とします。

 

 

新規のパネルが作られると、[パネルダイアログボックスランチャー]と[行1]、[<スライドアウト>]という3つツリーが作成されます。

 

 

コマンドボタンの配置

作成したパネルにコマンドを配置してみましょう。コマンドボタンを配置するには、パネルが見えている下の窓、コマンド一覧から対象のコマンドをドラッグ&ドロップ、またはコピー&貼り付けで[行1]に配置します。コマンド一覧には沢山のコマンドが表示されていますので、対象のコマンドをすばやく見つけるには検索ウィンドウにコマンド名(コマンド名の一部でもOK)を入れて検索できます。

コマンドが配置できたら前編で作成したリボンタブに作成したパネルを配置してパネルとコマンドボタンが表示されるか確認してみましょう。

  参照:カスタマイズの基本1_リボン(前編)

 

パネルの構成を理解しよう

今度は既存のパネルと比較してみましょう。カスタマイズエディタを表示して、既存のパネルの中から [ホーム 2D-作成]のパネルの左側の+マークをクリックして展開します。

先程作成したパネルとの違い、[行2]と[行3] があり、且つそれぞれのアイコンの左側が+記号になっていて、コントロールがある事が分かります。

[行1]の左側の+マークをクリックして展開し、同様にサブパネルも展開します。下図のように展開して作成のリボンパネルの実際のアイコンと比べてみましょう。

実際のアイコンとツリーの情報を比べて見る事によって、構成のルールが見えてくると思います。

パネルに[行1]のツリーにある線分・ポリライン・円・円弧と、[サブパネル1]として定義されている[行1][行2][行3] 長方形・楕円・ハッチングのドロップダウンが見えています。

[<スライドアウト>]の下にある、行2と行3はマウスを近づけて広がったときに表示されます。

 

ボタンのプロパティ

[ホーム 2D-作成]パネルでは線分コマンドは大きく、またコマンド名も表示されています。しかし、新たに作成したパネルではアイコンは小さくなっていますので変更してみましょう。アイコンの大きさ等は右下のプロパティ画面で指定します。

コマンドボタン等のコントロールは、パネル間でコピーをする事も可能です。コピーした場合にはプロパティもそのまま継承されます。[ホーム 2D-作成]パネルからポリラインのコマンドをコピーしてみましょう。ドラッグ&ドロップでコピーする場合にはCtrlキー押したままにしましょう。

 

 

ドロップダウンの追加方法

今度はドロップダウンを追加してみましょう。ドロップダウンを追加するには、追加したい行のところで右クリックし、メニューから[ドロップダウンを新規作成]を選択します。名称の入力を求められるので、ドロップダウンリストとしてまとめる名前を入力します。ここでは[ホーム 2D-作成]パネルにならって「円」としておきます。

次にドロップダウンの中にコマンドを追加します。パネルに追加するのと同様に、ドラッグ&ドロップもしくは、コピー&貼り付けにて追加します。

コマンドの追加は複数のコマンドを一度に追加もできます。ShiftキーもしくはCtrlキーを使って複数コマンドを選択し、作成したドロップダウン上へ貼り付けます。

 

サブパネルと折りたたみパネル

サブパネルと折りたたみパネルもドロップダウンとほぼ同様の方法で作成できます。

ドロップダウンとサブパネル、折りたたみパネルの違いは以下です。

  • ドロップダウン:コマンドアイコン1つ分の大きさでコマンドをグループ化
  • サブパネル:行に対して複数のコマンドを縦方向に並べるときに使用[ホーム 2D-作成]パネルの長方形・楕円・ハッチング)
  • 折りたたみパネル:パネルの表示幅に応じて、アイコンの大きさ、コマンド名の表記の有り無し、行数などを自動で切り換えて表示してくれます。

折りたたみパネルに楕円のコマンドを複数定義したときの、パネルの幅とアイコンの表示は以下の様に変わります。

 

スライドアウトのコマンドを配置

[ホーム 2D-作成]パネルの様に、パネルを広げたときに表示するコマンドを追加するには、<スライドアウト>を選択した状態で右クリックメニューを表示し、行の追加を実行します。

追加した行にコマンドを配置すれば、広げた時にだけ表示されるコマンドが追加できます。

 

リボンパネルの表示/非表示、位置の変更、浮動化について

リボンパネルの表示/非表示ができたり、位置を変えたり、切り離せる(浮動化できる)事を知っていますか?これらはカスタマイズエディタを使用せずに、直接リボン上の操作で行う事ができます。

ボタン等のコントロールの無いところを左クリック&ドラッグする事で移動ができ、リボンの下側へ移動させれば、浮動化できます。

浮動化させる事により、リボンタブを切り替える必要が無くなるので、プロパティパネル等を浮動化させて使うと便利だと思います。

元に戻すにはパネル右上の、パネルをリボンへ戻すをクリックします。

 

まとめ

リボンのカスタマイズの基本について、前編と後編に渡って説明させて頂きました。

この他にもコマンド以外のコントロールを配置できたり、パネルダイアログランチャーにコマンドが定義できたりと色々とカスタマイズが可能です。場合によっては、あれ?何でこうなってしまうの?と思う事もあるかもしれません。しかし設定した内容とその振る舞いは実際にやってみて覚えるのが一番です。CUIXファイルのバックアップをまめに取っておけばいつでも元に戻せるので、是非、どんどんチャレンジしてみて下さい。

著者について

AUG-JP (ユーザー会)

AUG-JPはAutodesk製品のユーザーで構成された独立したコミュニティです。 ユーザ同士の助け合いの場として、ウェブサイト、コミュニティ(SNS)などを運営しています。 多くの企業様にご協力を頂きながら全国各地でユーザ参加型の「学びと交流」を目的としたイベント 「AUG-JP WorkShop」を開催したり勉強会をサポートしています。

Twitterでフォローする ウェブサイトを見る このライターによる他のコンテンツ
前の記事
LISP カスタマイズにチャレンジ #4:数字のカウントアップLISPを徹底解説!その2
LISP カスタマイズにチャレンジ #4:数字のカウントアップLISPを徹底解説!その2

初心者向けのLISP解説、今回は作成したコードを1つずつ実行して、変数がどう使われているか確認します。

次の記事
AutoCAD で 3D モデルを作成する 7 つ道具 #3:3D画面表示
AutoCAD で 3D モデルを作成する 7 つ道具 #3:3D画面表示

AutoCADで3Dモデルを作成するには、2D作図とは異なる設定や機能が必要です。第3回目は3DオービットやViewCubeの便利な使い方や、表示スタイルについて紹介します。